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木質系セメント板 日本工業規格

適用範囲
この規格は、主原料として木毛、木片などの木質原料とセメントを用いて圧縮成形し、主に建築物の壁、床、天井、屋根などに用いる板(以下、木質系セメント板という。)について規定する。
引用規格
次に揚げる規格は、この規格に引用されることによって、この規格の規定の一部を構成する。これらの引用規格は、その最新版を適用する。
JIS A 1321 建築物の内装材料及び工法の難燃性試験方法
JIS A 1408 建築用ボード類の曲げ及び衝撃試験方法
JIS A 1420 建築用構成材の断熱性測定方法−校正熱箱法及び保護熱箱法
JIS A 5508 くぎ
JIS Z 9515−1 計数値検査に対する抜取検査手順−第1部:ロットごとの検査に対するAQL指標型抜取検査方法
種類
木質系セメント板の種類及び記号は、使用する木質材料の形状及び製品のかさ比重によって、表1のとおりとする。
表1 種類及び記号
種      類 記号 木質原料の
最大長さ
mm
製品の
かさ比重
木毛セメント板 硬質木毛セメント板 HW 450以下 0.7以上
普通木毛セメント板 NW 450以下 0.4以上
0.7未満
木片セメント板 硬質木片セメント板 HF 50以下 0.9以上
普通木片セメント板 NF 50以下 0.6以上
0.9未満
品質
4-1 外観 木質系セメント板の表面は、木質原料の分布が一様であり、使用上支障のある反り、ねじれ、き裂及び欠けがあってはならない。
4-2 直角度 木質系セメント板の直角度は、8.2によって測定し、対角線の距離の差が5mm以下でなければならない。
4-3 性能 木質系セメント板は、8.によって試験を行い、表2の規定に適合しなければならない。
表2 性能
種類 厚さ
(mm)
かさ比重 曲げ破壊
荷重(N)
たわみ
(mm)
くぎ側面
抵抗(N)
熱抵抗
難燃性
硬質木毛
セメント板
15
20
25
30
40
50
0.7以上 600以上
800以上
1000以上
1200以上
2000以上
2400以上
6以下
5以下
4以下
3以下
2以下
2以下
難燃
2級
普通木毛
セメント板
15
20
25
30
40
50
0.4以上
0.7未満
350以上
500以上
650以上
800以上
1200以上
1600以上
10以下
9以下
8以下
7以下
6以下
5以下
0.13以上
0.18以上
0.24以上
0.29以上
0.37以上
0.47以上
硬質木片
セメント板
30
40
50
0.9以上 690以上
920以上
1270以上
1800以上
2530以上
12以下
10以下
8以下
7以下
6以下
100
120
140
150
160
普通木片
セメント板
30
50
80
0.6以上
0.9未満
600以上
1300以上
2100以上
6以下
5以下
4以下
0.16以上
0.27以上
0.44以上

参考  木毛セメント板において繊維に配向性のある場合、成形方向(繊維の流れ方向)に平行に荷重を加えた場合の曲げ破壊荷重は、成形方向に直角に荷重を加えた場合の実測値の通常約60%程度である。
形状及び寸法
5-1 常備品の長さ及び幅は表3、寸法の許容差は表4による。
長さ
455 600 910 1000
900 - NF - -
1500 - NF - -
1800 - NF - -
1820 HW
NW
- HW
NW
HF
-
2000 - - HW
NW
HW
NW
2730 - - NF
HF
-
3030 - - NF
HF
-
種類 厚さ 許容差
厚さ 長さ
硬質木毛セメント
普通木毛セメント
15 +1
-2
+1
-2
20
25
30
40
50
硬質木片セメント 12 +1
-2
+1
-2
15 +1
-2
18
21
25
普通木片セメント 30 +1
-2
50
80
参考1 厚さは、0.1mm以上の精度をもつ測定器で図1に示す8点を測り、その平均値をもって表す。この場合、測定器の板に接する面積は、直径10mm以上の円とする。また、凹凸模様を付けたもので平らな面のない場合は、凹凸面に直径50mmの当て板を当てて測定する。
参考2 長さ及び幅は、各々1か所を1mm以上の精度を持つ測定器で測る
5-2 注文品 注文品の長さ及び幅は、受渡当事者間の協定によるものとする。ただし、厚さ及び寸法の許容差は、表4による。
材料
6-1 木質原料 木質系セメント板の製造に使用する木質原料は、製品の品質に有害な影響を与えるものであってはならない。
6-2 セメント 木質系セメント板の製造に使用するセメントは、製品の品質に有害な影響を与えるものであってはならない。
6-3 混和材料及び着色材料
木質系セメント板の製造には、セメント及び木質材料のほかに、混和材料及び着色材料を、製品の品質に影響を与えない範囲で使用してもよい。
7-1 製板 木質系セメント板は、よく混合した原料を均一に散布した後、圧力を均等に加えて成形(1)し、成形修了後、十分に養生を行う。なお、成形は、製品の使用目的によって2層又は3層とすることができる。
注(1) 成形した表面には、平らなものと凹凸模様を付けたものがある。
7-2 乾燥 養生終了後、木毛セメント板は含水率20%以下、また、木片セメント板は含水率16%以下になるまで乾燥して、出荷する。
7-3二次加工 木質系セメント板に塗装又は加工する場合、製品の品質に影響を与えるものであってはならない。
試験方法
8-1 試験片 試験片は、原板のほぼ中央部から採取し、試験片の寸法及び試験時の含水状態は、表5のとおりとする。
8-2 直角度 直角度は、板を平らな台上に置き、板の二つの対角線の長さを測定する。
8-3 曲げ及びたわみ試験
木質系セメント板の曲げ試験は、JIS A 1408たわみ量は、表2に規定する曲げ破壊荷重時に、スパン中央で測定する。
8-4 含水率及びかさ比重試験
試験片を採取したときの質量を1gの精度で測定し、これを乾燥前の質量(W1)とする。また、厚さ、長さ及び幅は0.1mmの精度で測定し、体積(V)を算出する。  次に、試験片を105℃±5℃に調節した乾燥機に入れ、恒量になるまで乾燥し、そのときの質量を同様に1gの精度で測定し、これを乾燥後の質量(W2)とする。含水率及びかさ比重は、次の式によって算出する。
8-5 くぎ側面抵抗試験
図2に示すように、試験体の端部から12mmの中央点にJIS A 5508に規定するCN50くぎを直角に試験体を貫通させて打ち込む。次に、図3に示すジグ(引張りチャック)及び試験機を用い、変位速度を毎分6mmで加力し、最大荷重を求める。
8-6 断熱性試験
断熱性試験は、JIS A 1420によって試験を行い、平均温度30℃±3℃、熱流方向上向きで断面温度を測定した場合の熱抵抗を求める。継ぎ目が生じる場合には、相欠きにして両面テープ張りとする。
8-2 直角度 直角度は、板を平らな台上に置き、板の二つの対角線の長さを測定する。
検査
9-1 検査は、JIS Z 9015−1によってロットの大きさを決定し、次に示す試料を用いて行う。
a)外観、直角度、形状及び寸法の検査は、1ロットからランダムに3枚の板を抜き取って行う。
b)曲げ破壊荷重、たわみ、含水率、かさ比重、くぎ側面抵抗、難燃性及び断熱性の検査は1ロットから ランダムに3枚の板を抜き取り、検査項目ごとに角枚から1個ずつ、合計3個の試験片を切り出して行う。ただし、曲げ破壊荷重及びたわみの検査は同一試験片で行う。
9-2 外観、直角度、形状及び寸法の検査は、3個とも4.1、4.2、5.1および5.2の規定に適合した場合、そのロットを合格とする。
9-3 9.3 含水率及びかさ比重の検査は、3個の平均値が7.2及び表2の規定を満足すれば、そのロットを合格とする。
9-4 曲げ破壊荷重及びたわみの検査は、次の式を満足した場合、そのロットを合格とする。
曲げ破壊荷重の場合 x≧SL+1.60σ−1.60σ
たわみの場合    x≦Su−1.60σ
ここに、 x:3個の試験結果の平均値
SL:表2に示す曲げ破壊荷重の規格下限値
Su:表2に示すたわみの規格上限値
σ:ロットの標準偏差で、一般には工場における過去のデータから求める。
9-5 くぎ側面抵抗、難燃性及び断熱性の検査は、新しく設計、改造又は生産条件が変更されたときに行い、3個とも4.3の規定に適合した場合、その製品を合格とする。
表示
  製品、包装又は送り状には、次の事項を表示する。
a)種類又はその記号
b)寸法(厚さ×幅×長さ)
c)製造業者名又はその略号
d)製造年月又はその略号