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熱貫流率・熱貫流抵抗
(意味)
一般に屋根、壁、床は多層の材料で構成されています。このような多層で構成されている部位の断熱性能を総合的に評価する指標が熱貫流率K[W/m2・K]で、一定時間・一定面積・一定温度の条件で伝わる熱量で表され、熱通過率、K値、U値とも呼びます。
熱貫流抵抗Rtは、熱貫流率の逆数で壁体の熱の通しにくさを表します。
一般に多層壁の熱貫流率は、熱の伝導と伝達の各抵抗の和の逆数で表します。
また、熱貫流抵抗Rtは、熱貫流抵抗の和として求めることができます。
外表面熱伝達率は通常、冬期23[W/m2・K](20[Kcal/m2・h・℃])、夏期17[W/m2・K](15[Kcal/m2・h・℃])、内表面熱伝達率は通常、熱流下向き7[W/m2・K](6[Kcal/m2・h・℃])、熱流横向き9[W/m2・K](8[Kcal/m2・h・℃])、熱流上向き12[W/m2・K](10[Kcal/m2・h・℃])を用います。

(使い方)

 壁の室内側の気温がθi 、屋外側の気温がθoであるとき、この壁を通して貫流する熱量Q[W]は、質内外の温度差に熱貫流率と壁面積A[m2]を掛ければ求まります。

普通木毛セメント板を使用した壁、床の熱貫流率Kと熱貫流抵抗Rtの例

熱通過現象及び積層壁の熱伝導抵抗
以下に8畳一間の鉄筋コンクリート造の空間において、厚さ120mmの打放しコンクリートと床、壁および天井すべてに普通木毛セメント板25mmを張った場合との損失熱量を比較します。
全表面積(S)が60m2の場合、普通木毛セメント板は910×182mmのサイズで37枚必要となります。冬期において、室内と屋外との温度差が20℃(θi―θo)であると仮定すると、

となります。
・コンクリート打放しの空間から失われる一ヶ月の熱量Q1はコンクリート層の熱貫流率(K)=4.16 熱伝導抵抗(Rt)=0.24であるため、

ここに、1W=1J/s=0.238889cal/s
・普通木毛セメント板を張った空間からの損失熱量Q2は

熱貫流抵抗(R)=0.52であるため、
コンクリートと木質系セメント板を組み合わせた場合
Q2==20×60×2592000÷(0.52)=0.598×1010(J)=1.43×109 (cal)
となります。したがって、Q1-Q2=0.696×1010(J)=1.66×109(cal)
の熱損失差が生じます。
これはガス代に換算して約15,800円(東京ガス平成15年9月時点104円23銭/m3、1m3あたりのガスの熱量を46MJ、11,000Kcalとして計算)の節約になります。これは8畳一間のみの計算であり、実際の住居ではさらにその損失熱量の差は大きくなると考えられます。