音響性能
 ■吸音性能


・吸音材料の吸音機構と特性
木毛セメント板のような連続気泡多孔質材料は通気性があるため、ボード面に音波が入射すると繊維の中に含まれている空気が振動し、木質繊維との摩擦によって空気の振動が熱エネルギーに変わり、結果として吸音現象が生じます。多孔質材料の吸音特性は、その吸音の機構によって中・高音域に高い吸音率を示します。剛壁前面の空気層を厚くし、吸音材料を厚くすると、図中の点線のようにこの特性を低音域にも移すことが可能となります。さらに吸音材料は内装材であるため、単に吸音性に優れているだけではなく、防火性能、強度など断熱性も兼備している材料が望まれます。


連続気泡多孔質材の吸音の性能

・木毛セメント板の吸音特性
木毛セメント板は20〜100mmと厚さが幅広いので、さまざまな音域に対応できる吸音材料です。さらに、表面仕上げを変化させることにより、吸音率にも変化をもたらします。
吸音用として開発した裏面を太木毛、表面を細木毛とした特別な木毛セメント板の周波数と残響室吸音率の関係において、厚さの増加に伴い吸音率は増加しますが、周波数1000(Hz)以降においては、厚さ25mmで100mm厚と同等の吸音率を示します。
また、木毛セメント板の表面に穴あき板を貼り、背後の空気層の厚さを変えることによって、吸音特性を微妙に変化させることが可能になります。放送スタジオやコンサートホールなどの残響時間の調整において、各周波数ごとに与えられる吸音率は厳密に要求されます。このような場合には複合材料を使用し、きめ細かい音響設計をする必要があります。木毛セメント板は複合材料として、また複合材料間に空気層を設けるなどさまざまな吸音率に対応することができます。
   
吸音用細木毛セメント板 25mm厚
50mm厚および100mm厚
取付条件 空気層なし
材料の規格
910×910×25mm かさ密度0.48
910×910×50mm かさ密度0.43
910×910×100mm かさ密度0.45

板厚別における周波数と残響室吸音率の関係
   

木毛セメント板15mm厚

取付条件 空気層45mm厚、90mm厚

および180mm厚


空気層別における周波数と残響室吸音率の関係